「食育」って・・・なぁに? 食育基本法から学ぶシリーズ【第2回】
スポーツ栄養コンディショニングアドバイザーマスターの杉本です。
※日本スポーツ栄養コンディション協会
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第1回では食育基本法の前文をみてみましたね。”未来を担う子どもたち”が主役でした。
第2回では「食育」という言葉の起源を、現代にいたる時間の流れの中で学んでみましょう。(少し退屈ですが歴史を学ぶことは大事ですからね。)
「食育」という言葉はいつ頃から使われていたのでしょう?
起源としては明治期の書籍をあげる事が多いようです。
■食養生の指南書「食物養生法」(石塚左玄 明治31年)
著者が説く食養生法により子どもの心身をはぐくむこと
■ベストセラー小説「食道楽」(村井弦斎 明治36年)
食物について知識を深め、良い食物を与えることによって子どもの心身をはぐくむこと
ただ、一般に定着するには至らなかったようです。
近年では1980年代に小児科医の真弓定夫氏や大分大学教授の飯野節男氏が図書・論文で使用されたものの、「食育」の語を冠した取り組みが広がることはなかったようです。
1990年代に入ると、食に関心のある人々や関係者がこの言葉を使用することが増え、次第に大きな流れになっていきます。
「食育」は健康・食生活ジャーナリストの砂田登志子氏が「欧米の生活習慣病を予防する見地から子どもを対象に行われている健康的な食習慣を身につけさせるための教育」を日本に紹介し、これを食育と呼んで普及に努めてこられたのが発端とされています。
また1993年には厚生省保健医療向健康増進栄養課(当時)の監修で「食育時代の食を考える」が出版されています。
1990年代から現代までの「食育」の主眼は、食について子ども自身を教育することが主眼に置かれていました。
このシリーズ、第2回~第5回は農林水産省農林環境課の森田倫子氏が書かれた以下の論文を参考にしています。
食育の背景と経緯 -「食育基本法案」に関してー 調査と情報457号
http://www.ndl.go.jp/jp/diet/pabilication/issue/0457.pdf
文章ばかりで退屈な内容ですが、第3回をお楽しみに~