「食育」って・・・なぁに? 食育基本法から学ぶシリーズ【第9回】
一般社団法人日本スポーツ栄養コンディション協会のスポーツ栄養コンディショニングアドバイザーマスター認定講師の杉本です。
予定より一日早いのですが・・・第9回。
前回(第8回)に引き続き「第3次食育推進基本計画」の重点課題をみていきます。
(4)食の循環や環境を意識した食育の推進
自然や社会下院今日の関わりの中で、食料の生産から消費に至る食の循環を
意識し、生産者を始めとして多くの関係者により食が支えられていることを
理解することが食に対する感謝の念を深めることにつながるとの認識の中で
食料等の多くを海外からの輸入に頼る我が国において、推計で年間642万㌧
もの食品ロス(2012年度推計)が発生していることに鑑み、生産から消費
までの一連の循環を意識しつつ、食品ロスの削減等、環境にも配慮した食育
を推進することとしています。
2012年度 食品産業全体の食品廃棄物等の発生量 1916万㌧
(うち可食部) (331万㌧)
家庭系食品廃棄物の推計発生量 885万㌧
(うち可食部) (312万㌧)
合計発生量 2801万㌧
(うち可食部) (642万㌧)
(5)食文化の継承に向けた食育の推進
豊かな自然に恵まれた我が国では、豊かで多様な食文化を気づいてきたし、
長寿国である日本の食事は世界的に注目されている文化でありながら、近年
グローバル化や生活様式の多様化等によって郷土料理やその食べ方、食事
作法等、優れた伝統的な食文化が失われつつある中で、「和食=日本の伝統
的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録(2013年12月)されたことも
踏まえ、食育活動を通じて伝統的な食文化の保護・継承を推進することとし
ています。
以上、2回にわたって第3次食育推進基本計画の重点課題5つをみてきましたが、その取組に当たって十分に留意すべき2つの視点が明記されています。
その一つ目は・・・
○子どもから高齢者まで、生涯を通じた取組の推進
として、子どものうちに健全な食生活を確立することは、生涯にわたり健全
な心身を培い、豊かな人間性を育んでいく基礎となるため、子どもへの食育
の基礎を形成する場である家庭や学校、保育所等の連携により、食育への取
組を確実に推進することとしています。
二つ目は・・・
○国、地方公共団体、教育関係者、農林漁業者、食品関連事業者、ボランテ
ィア等が主体的なかつ多様に連携・協働しながら食育の取組を推進すること
としています。
さて次回はシリーズ最終回の第10回です。
2月28日にUPする予定です。